ペーパーレスは無理
去年あたりから、公私ともども電子デバイスが充実して、ペーパーレス環境を作って取り組んでみたものの、結果的に紙より不便になってしまい、生産性が落ちている。
この1年間で増えたもの
- 会社のPCのサブディスプレイ(使っていなかったEIZOの17インチ液晶ディスプレイを活用)
- iPad Pro(個人で購入したものだが、仕事用に活用)
- Apple Pencil
- Kindle Paperwhite
- Evernote Premium(仕事用のほぼすべての資料をPDFにして放り込める)
やったこと
- クライアントとの打ち合わせ資料は、完成版以外は一切印刷せず、PC上で作成する。打ち合わせで使ったあとは、スキャンしてPDFにしてEvernoteに放り込んで紙は捨てる。
- 資料チェックはPDFを作成してPC上で確認、もしくはiPadで確認、添削
- 買う本は基本的にKindle本
- 紙のメモ帳やノートは持たず、iPad Pro上のMetamoji NoteにApple Pencilで書く
どうだったか
打ち合わせ資料のチェックは電子デバイスでは不便。
単純な誤字脱字チェックならPDFでもいいが、構成の確認や内容の整合性をチェックするためには、同じ資料の異なるページを見比べながら検討する必要がある。Wordなら同じファイルで別ウィンドウを立ち上げてチェックすることも可能だが、PDFでは別のソフトで同じファイルを立ち上げて見比べる必要がある。画面の広さから言って、21.5インチディスプレイ以上は必要なので、iPadやノートパソコン上では無理。 でも紙の資料ならステープラーの針を外して、紙をバラしてしまえば一瞬。画面で見落とすところが、紙だとなぜか見えやすい。一覧性が高いからか。
EvernoteにPDFを放り込むのは便利。
Premiumでは画像データのPDFをOCR変換してくれるので、文字データが残る。クライアントから紙で貰った報告書などもスキャンしておくと、Evernote上で内容の検索ができる。これは至極便利である。とは言え、パラパラとめくって確認するケースも多いので、資料を捨てるというわけにはいかない。捨てるのは自分で作った資料だけでよいが、これも社内の照査報告書用に残すケースがあるので、実際は捨てるケースが少ない。
Kindle本は中古がなく下取りできず、図表が画像になるので不便。
Kindle本は、紙の本よりも安いものの新刊で購入しなければならず、また読み終わった本を売ることもできない。また、数式や表などが画像データになるので、Kindle Paperwhiteでは読みづらい。例えばこういう本はKindle Paperwhiteでは辛かったので、iPad Proで数式は読み直した。
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iPad Proで読む場合とくらべて目が疲れないのはいいんだけど、あくまでも単純な文字データだけの本、かつ出回っておらず、下取り予定のない本、貸すことのない本しか使えない。とは言え、Amazon.comで買えば洋書が安くなるケースもあり、Kindle単体で辞書も引けるので、英語の本を読むときには重宝する。 結局、すべてがKindleになるのではなく、本の種類によって併用することになるのだろう。
iPad Pro上で手書きするよりも、メモ帳やノートにペンで書くほうが便利。
これは一つ前のエントリにだいたいのことは書いた。まあ、なんだかんだと言って、紙とペンの方が便利である。現在では紙にメモを書いて、残したいメモはiPad ProのScannableでPDFに保存してEvernoteに送っている。ノートは持っていない(買い忘れている)
iPad Proの方が優れているかもしれないのは、絵を描くときだろう。着色が無制限、レイヤーで線を区別できる、要素の移動が簡単、やり直しや修正が容易といった理由で。
結論
完全に紙が電子デバイスに置き換わるのではなく、併用していく。平たく言えば、一覧性の紙、検索性の電子デバイスというところ。