溢れ出る加齢臭

カレー臭に加え加齢臭が溢れ出る年齢になりました。

ペアライティング

 僕は仕事柄、Word、Excel、Illustratorを駆使して、各種資料や報告書を作成する。分量にして資料は2〜30頁ぐらい、報告書は80〜200頁ぐらいになる。
 これぐらいの資料を一人で書こうとすると、綿密に構成を練るとともに、構成自体を何度も何度も推敲しなければ、内容以前にわけのわからない資料になってしまう。いや、練ったとしても他人から見れば論理が飛んでいたり、わかりにくいものになっている可能性は多い。それは自分から見れば当然の論理で無意識に端折れるものが、他人から見れば説明を受けないとわかりにくいものがあったり、各人によってどう書くと分かりやすいかが異なったりするためである。
 チームで業務を進める中で、完成した資料を内部で検討したときに、資料がわかりにくいなどの理由で、全面的に書き直しをすることが多々ある。この書き直しプロセスは、泥沼に入り始めると、「どう書けばすっきり、かつわかりやすい資料になるのか」「どう展開すれば資料がわかりやすくなるのか」「構成はこれでいいのか」と悩みが深くなってしまい、抜け出せなくなる。
 こういった資料の作成や推敲の段階では、なぜか「他人の資料ほどアラが見える」ものだから、ペアプログラミングの技法を参考にして、ペアライティングを採用してみるというのはどうだろうか?
 ペアライティングは、ペアプログラミングと同様、二人一組になってパソコンの前に座り、一人がパソコン上であれこれ入力しながら、横でもう一人が突っ込むという構図である。ツッコミ役の人間はノート片手に、構成やレイアウトなどを考えるのもいいかもしれない。
 一人の作業に比べて、二人分の時間を消費するので、一見非効率かもしれないが、できあがった資料の精度は高いはずなので、手戻りが発生しにくく、総所要時間は少なく済むのではないだろうか。
 この手法のメリットとしては、結果から指摘を受けるのではなく、作業の段階で指摘が受けられるので、相手の資料作成時の考え方を理解できるということがある。
 実行時に注意すべきこととしては、特に年齢の離れた者同士もしくは役職が異なる者同士でペアを組む場合、上の立場から命令口調で指摘すると、下の人間は萎縮してしまい単なる作業マシーンと化してしまい、お互いに意見を出し合いながら資料の室を高めるという創発効果は生まれないため、あくまでも「提案」というスタンスで接するべきであるということだ。
参照:[近藤淳也の新ネットコミュニティ論]開発者が楽しく仕事できる環境とは