経済予測脳で人生が変わる!―仕事も投資も成功できる「起こりえる未来」の読み方

この本は将来を読むためには経済学だけではなく歴史学、心理学、哲学の知識を蓄え、それらを総動員して考え抜くことが大切であると啓蒙している本である。

経済学と歴史学と心理学と哲学は人間の思考原理や行動原理を表しているものであり、同時に歴史学と経済学の一部の分野は人の思考や行動によって何が起こったかを記述している。経済の予測、社会の動きの予測には経済だけを見るのではなく、広く社会の動きを見ることが必要であるという筆者の指摘にはその通りであると思う。

この本でも書いているように、「起こりえる未来」はこの本を読めば、その読み方がわかるというような一朝一夕に身につくものではなく、いろんな分野を自分で勉強しつつ、日々の動きを捉えて自分で考え抜いて見つけていくことが必要であろう。この本には歴史学や哲学に関する参考となる文献も紹介されている。心理学については、近年、行動ファイナンス理論や行動経済学など、心理学をベースとした書籍が新書を含めて、いくつも出ているので本探しにも困らない。

これを読んだからといって慢心することなく、勉強は続けていきたいものである。

経済予測脳で人生が変わる!―仕事も投資も成功できる「起こりえる未来」の読み方