溢れ出る加齢臭

カレー臭に加え加齢臭が溢れ出る年齢になりました。

増えつつある自転車レーン

 僕が言う自転車レーンとは、車道上に設置される自転車専用通行帯のことを指す。道路標識では四角い青地の標識で自転車のピクトグラムの下に「専用」の文字がついている。車道と同様の扱いで、自動車と同じ方向に進まなければならない。逆走不可なのである。
 ヒキタさんのメルマガによると、松本と尼崎での自転車レーンがことが紹介されていた。
 松本の自転車レーンは、中心部に幅1mほどの自転車レーン(警察署に問い合わせると白線部分を含めて1.5mあると言い張っているが、絶対1.5mはないと思う)と、ちょっと離れた高校へ上がる坂道の所にあったのを覚えている。


 我が名古屋はというとこれが寂しいもので、広い歩道を使って歩道上に通行帯を作るばかりで、自転車レーンはほとんどない。伏見付近の国道19号に作られたものも歩道上の自転車通行場所の扱いであり、交差点で常に回りこまなければいけないという、自転車利用者にとっては嫌がらせにしか見えない道路で、ヒキタさんも悪しき事例として紹介されている。
 僕が知る限り愛知県内に自転車レーンがあるのは、豊明市国道1号線の前後町あたりから豊明団地に向かう道路と、刈谷市デンソー本社横から北に延びる道路の2箇所だけのはずである。


 先日、津の三重県立美術館へ行った際に、津駅から美術館まで歩いて行ったのだが、この道路に自転車レーンができていた。この道は5年前に津のプロジェクトに関わっていた際に足繁く通った道なので覚えている。当時は自転車レーンなどなかった。おそらく双方向で通勤・通学の自転車利用が多いので、歩行者の安全を守るために自転車レーンを作ったのだろうと思う。このような自転車レーンは愛知県以外で最近増えつつあるような気がしている。


 ヒキタさんは尼崎の事例を引き合いに、尼崎には自転車に乗る役人がいるのだろうと書いているが、自転車レーンを作るにあたっては役人(僕は国か自治体の人のことだと解釈している)よりも、警察が問題なのである。自転車レーンとして交通規制を敷くためには、警察が認めた上で、都道府県公安委員会で承認されなければならない。いくら役人が自転車レーンを作ろうと思っても、警察協議で潰されてしまうのである。


 愛知県については、人づてに聞いたところでは先の2つの自転車レーンの事例は失敗だったと愛知県警は考えているらしく、今後自転車レーンは認めないとか。ほんとかどうかは知らないけど、自動車が多くて、歩道の広い道路が多く、交通事故死者数の多い愛知県では自動車との事故を減らすことが第一ですわな。


 さて、増えているような気がする自転車レーンにも気になるところがある。
 それはすぐ途切れてしまってレーンの連続性がないことである。
 理由は単純なことで、交差点で右折レーンがあるところでは、車道端部分で自転車レーンを確保するスペースがなくなってしまうので、歩道に上げざるを得なくなるのである。自転車レーンを作るためだけに道路を広げることは費用対効果の観点からは非効率だし、歩道を狭めると怒る人達がいるし、かといって右折レーンがないと交差点渋滞での時間損失がバカにならないと思うので、マイノリティである自転車利用者がワリを食うしかありませんわね。