溢れ出る加齢臭

カレー臭に加え加齢臭が溢れ出る年齢になりました。

損害保険と生命保険の付加保険料率について

業界初!“保険の原価”を開示したライフネット生命に怨嗟の声

11月21日、インターネット専門の保険会社であるライフネット生命保険が、“保険料の原価”の全面開示に踏み切った

去年、仕事で保険のことについて調べたことがあったので、そこでわかったことを示しておこう。基本的に仕事の内容は守秘義務にあたるのだけれども、ここで書く内容は公開されているデータに基づいて計算しただけなので、差し支えはあるまい。

まずは生命保険なんだけど、去年調べたときは、金融商品の要素を除外して死亡および高度障害に対する保険金を対象としてマークアップ率を求めるため、対象とする保険を個人保険、団体保険の死亡保険金、高度障害保険金とした。

それが下のグラフ。収入は毎年一定だけれども死亡者数などが変動するので、マークアップ率は多少変動する。5年間平均で1.92ぐらいか。

(保険料収入・支払データは(社)生命保険協会 生命保険事業概況年次統計より)

一方ライフネット生命の生命保険料率はこちらのリンクの下の方にPDFファイルへのリンクがある。これによると、年齢によって幅があるので1.2〜2.0ぐらい。ライフネットの主要顧客は30歳代男性だろうと思うので、30歳代男性の5000万円を数値を採用すると1.25ってとこですか。安いね。

一方、損害保険はというと、物損で申し訳ないのだが、自動車保険の対物賠償分については下のグラフの通り。毎年一定している。

ちなみに火災保険だとこう。火災保険の場合は自然災害による被害も保険の中に含まれるので、年単位の変動が大きい。特に平成16年には台風13号、16号、23号が本土に上陸し各地に被害をもたらしたことや、新潟県中越地震があったことで保険金支払が増加している。

(損害保険の保険料収入・支払データは損害保険料率算出機構ウェブサイトから)

付加保険料率っていうのは保険会社側から見ると、諸経費や儲けである一方、被保険者側から見ると将来のリスクに対して安心を買うためのリスクプレミアム分になるわけだから買う側としては将来の安心を得るためにいくらまで出せるのかというWTPの問題でしかないと思うんだけどね。

あと、一般的には損害保険に比べれば生命保険の付加保険料率は低くなると思う。その理由は損害保険は火災保険において自然災害などによっても支払われるため、年ごとの変動が大きい。そこで保険会社はもしものために資金を手元に残したり、再保険をかけたりしなければならないので保険料のうち運用に回せる資金が限られる。一方、生命保険はマクロ的に見れば保険料支払いが大きく変動することは少ないので、保険料のうち運用に回せる資金が損害保険よりも多くなる。リスクはあれども期待収益は見込めるので、その収益の分だけマークアップ率を下げることが可能であると思われるからだ。