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溢れ出る加齢臭

カレー臭に加え加齢臭が溢れ出る年齢になりました。

外資系金融機関の人が書いたExcel本を比較してみる

なんとなくよく似ているこの2冊を読んだ。

外資系金融のExcel作成術: 表の見せ方&財務モデルの組み方

外資系金融のExcel作成術: 表の見せ方&財務モデルの組み方

どちらの著者も、Excelでの表の作り方やルールについて、社内で統一されたルールがあるという。


ちなみに、どちらの著者もいずれもモルガン・スタンレー日本法人の子会社出身である。
(前者はモルガン・スタンレー・キャピタル、後者はモルガン・スタンレー証券(現:三菱UFJ証券))


ということは、自ずと内容は似てくる。


実際、ほとんど似ている。


なのだが、表の作り方で異なるところがあった。

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(画像は前者の本から)

こういう表の表側の書き方。前者は

項目はすべて同じ列に含めましょう。もし小 項目として示したいようなものがあるなら、 スペースでなくインデントを使いましょう。大抵の人 は、インデントひとつが入っているだけでそれが何らかの大項目の内訳であることを理解することができます。

と説く一方で、後者は、

エクセルの表で、データの意味や計算方法を一目で相手に伝えるためには、項目の内訳を1列横にずらすことをおすすめします。

としている。ダイヤモンド・オンラインの連載でもと書いている。


これについては、後者が挙げる項目の階層性や、編集容易性の他、幅の調整がしやすいという点で、後者の方法の方が優れている。インデントで調整する方法は、Excelで決めているインデント幅で縛られるので、調整できない。だいたい、もっとインデント幅を少なくしたいのだが。


表の作り方、計算式の作り方は、同じモルガン・スタンレー系列とあって、大変良く似ている。特に色使いは青系とグレー系を使うところも似ている。


Amazonの書評では、なかなかに酷評されているようであるが、Excel表計算を多用する会社や部門においては研修用のテキストとして使えるんじゃないかなと思う。


では、どっちの本が優れているのかというと、それぞれ一長一短がある。


前者の本が優れているのは、Windows用のExcelだけでなく、Mac用のExcelについてもショートカットキーをカバーしていること。後者の人については、ほぼMac全否定で、「エクセルを使うことが目的であれば、OSはWindowsを選ぶほうがよいと思います」と言い切っています。


ま、その意見は否定しないけど。


でも、Excelを使うためだけに、WindowsMacかを決めてるわけじゃないからね。もうちょい配慮がほしいところです。


前者の本は「見せるため」基本的な表の作り方を示しつつ、モデル計算の方法を示すという構成に対して、後者の本は「見せるため」基本的な表の作り方と、早く、ミスなく(検証しやすく)するためのテクニックについて網羅しているという違いがあります。Macの配慮はないけど、会社の研修で使うなら、後者の本を勧めるかな。


両者とも、作った表をPowerpointに貼るときに、「形式を選択して貼り付け」を使うけど、これのショートカットキーがWindowsにはないので、Alt、E、Sを順番に押すと書いています。前者の本に至っては、MacにはControl-Command-Vというショートカットがあるという紹介までつけて。


でも、Windowsでも「形式を選択して貼り付け」のショートカットキーはあります。それは


Control - Alt - V


です。お二人とも、覚えておきましょう。

両者の本に足りないこと

どちらの本も、縦罫線は要らないと書いているのだけど、それは対象が表計算の作り方に限定しているから。
仕事でよくある「中身が文章になっている表」だと、縦罫線を使わないと隣の列の内容との境目がわからなくなってしまう。こういう表を作るときのデザインをどうするのかを聞いてみたい。


セル内で左右マージンを取ることで縦罫線を使わないという方法はあるけれど、そうすると、どうしても表が横に長くなるので、Wordに貼った時に、字が小さくなってしまう。相手が老眼の場合もあるので、デザインとしての見やすさを重視すると可読性が落ちることもあるので、悩ましいところ。


まあ、Excelの画面と印刷で改行位置が変わる問題を早くMicrosoftは解決してほしいものですね。