溢れ出る加齢臭

カレー臭に加え加齢臭が溢れ出る年齢になりました。

自動車で支払うコスト

 昨日はクルマは渋滞するので面倒だというエントリを書きました。今日はなぜ面倒なのかを書いておきます。
 経済学を専攻しなかった人(僕も工学部出身ですが)でも需要曲線と供給曲線の図は知っていると思います。横軸に量、縦軸に価格が取られ、右下がりの需要曲線と右上がりの供給曲線が書かれ、二つの曲線が交差したところが需要と供給が一致する、均衡価格と需要量、供給量となるというアレです。
 自由に価格が変化する場合は、需要と供給が一致するところまで価格が変化しますが、交通のように価格が固定している場合、需要と供給が一致していない場合、早い者勝ちの世界になります。そして供給が需要をオーバーするとオーバーした分は待たされます。例えば渋滞しかり、駐車場しかり、電車の座席しかり(席の空きができるまでつり革を持って立つことになります)。
 信号待ちも同じものだと解釈できます。
 田んぼの真ん中で、交通量が少なければ十字路で信号は要りません。街中でも反応まで少し待つものの感応式信号で十分対応できます。しかしある程度交通量が多くなると、時間で区切って強制的に信号を切り替える必要が出てくるため、信号待ちの時間が発生します。
 ここに経済メカニズムを持ち込むと、「お金を払って」信号を青に変えるということが考えられます。そして、いろんな人がお金を払って信号を青に変えようとすると、最後は「一番高い値段を付けた人(もしくは方向)」に合わせて信号が変わることになります。

参照:2005年東京国際自動車会議「信号突破権取引市場」はいかが、もうインフラはできている

 待つことによって人は時間費用を支払っています。僕にとっては信号待ちや駐車場待ちのコストは高いと思っているから、そのコストを払わされるのが面倒だと思っているのです。車両価格、保険、車検、駐車場、ガソリンに加えてそのコストを払うのは面倒だなーと。他に人がいれば、一人当たりの費用は下がるから、そのコストを受け入れてもいいかなと思えるのでしょうが。
 経済学では時間費用とは労賃に相当していたかと思います。よく道路ができると時間短縮効果が○億円という言い方をしますが、あれは、便利になって減った移動時間を全て労働に置き換えたときに幾ら分の賃金になるかを計算しているのです。地域によって違うと思いますが、50〜60円/分と考えればいいと思います。